Diary 2002. 2
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2月1日 (金)  人間骨董

2月2日から よしのやで「大原いっとく&古川よしひろ机物語展」を開催している。ローカル新聞の取材があり、肩書きを聞かれた大原さんが間をおき、ぼくはクラフトマンですとこたえた。氏いわく対極に家具作家と家具職人がいて、前者は自分の作品を売り、こんな物を作ってもらいたいと注文があっても作風が合わなけれが断り、後者はお客様の注文通りに家具を作る。ボクはその中間かな、と こんなことを話しておられた。

で 私もいろいな取材を受け同じ事を聞かれるが、木工家ですと答える。意味合いはクラフトマンとほぼ同じだ。作風としてはシンプルな漆塗りの家具を好みとするが、別にそればかりを売っているわけでもなく、注文あれば何でも作る。だから家具作家なんて自分から言わないし、たまに先生なんていわれると恐縮する。

基本的に家具は実用品だし、工芸品にはなっても美術品になるには難しい。まー人間国宝ならぬ人間骨董ぐらいを目指そう。


2月6日 (水)  デジャブー

今日お客様の所にいく。待ち合わせ時間に遅れそうだ。前方に低速走行の軽トラ、オーマイゴー。抜くに抜けず前方にブルーシグナルの信号機、いやな予感しながら軽トラの後続、案のイエローシグナル、オーマイゴー。 前走の軽トラが信号で止まれば僕の心は癒えたかも。しかしレッドシグナルになりかけたにもかかわらず風のように通りぬけた。オマイゴー。こんなデジャブーな体験が過去何度もある。


2月9日 (土)  今日は1000円

お客さまとの接客でたまに店に立つ。商品に触れた折 二腕あたりの見えないところに価格のタグがたまにつく。気づかぬままに一日過ごす。

奥様に言われて気ずく。おえー今日は1000円かよー。

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2月15日 (金)  太鼓橋

生まれ育った所(長野県須坂市)に墨坂神社がある。そのとある一角に太鼓橋がある。えい六助さんが日本各地に太鼓橋という名の橋は数あるが、こんな太鼓のような丸い橋は珍しいとラジオで昔言っていた。石の継ぎ目に手を入れてよじ登ったり遠くから だーーーーと勢いをつけ駈け上がったりしてよく遊んだ。あと二十年もして国宝になってたらどうしよう。

そんなこたーないな。

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2月17日 (日)  小布施の夜は今日もふけてゆく。

工房裏にジャズを流している笑鬼という名のしゃれた蕎麦屋がある。今日1日のザンゲをしに飲みに出かける。同じく懺悔に来た木工家S氏と同席する。

さむーい おやじギャグをかますS氏。こうして小布施の夜は今日もふけてゆく。

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2月23日 (土)  息子

息子が自分は天才である何か出来事を思い出して言った。

息子 「ねーねー、僕って天才なんだよ。」
父 「何がだ。?」
息子 「・・・・・・・・・何言うか忘れちゃった。」

家族一同「大爆笑、がははははーーーー、おまえは天才だ。」


2月24日 (日)  エンジニアリングウッド

エンジニアリングウッド。これからマイホームを建てる方や最近建てた人には聞き覚えのある名称だと思う。
いわゆる集成材のことだ。接着剤で何枚もの板を貼り合わせている為、狂わず小径木の材料も使えるのがメリットで、大手住宅メーカーなどは構造材や和室の柱、長押や鴨居(*注1)などに使用している。これらエンジニアリングウッドは接着剤の進歩に寄るところが大きく、ものすごく強力な接着剤を使用してる。

すこしのいたずら心で集成材の切り落としを薪ストーブのそばに置いておいた。予想では板の部分で亀裂が生じると思ったが、予想に反し接着面から割れた。

*注1/柱や長押や鴨居など、一見すると純粋な木に見えるが、表面にスライスした天然木を貼り付け、中身は集成材になってるのが現在の住宅事情だ。エンジニアリングウッドは木材特有の割れたりねじれたりのクレームが少ないので、年間何百棟も建てる住宅メーカーに重宝がられている。


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2月27日 (水)  カメムシ

クルミという材料はカメムシの匂いがする。
昔食べたスイカのジェラートはカメムシの味がした。

まー そんなこたー どうでもいいか。